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携帯電話をはじめ、PDA、タブレットPCなどモバイル機器の需要拡大はとどまるところを知りません。
多様化するサービス(Eメール、ウェブ、フォト、音楽再生、ブログ、ビデオ、コマース、PCアプリケーションとの連携等々)に対応したモバイル機器は、PCにも迫る勢いでそのクオリティを向上させています。

高機能になったモバイル機器で高度なサービスを使いこなすための「入力インターフェース」の充実は、ますます重要な課題となっています。
たとえば携帯電話の場合、現在はわずかなキーだけですべての入力を行なわなければならず、最適な入力インターフェースについての研究や開発が続けられています。あらゆるモバイル機器市場において、新しい入力インターフェースの展開が期待されており、その候補として常に有力なポジションにいるのがペン入力デバイスなのです。

現在、多くのPDAにペン入力デバイスが備えられています。小型キーボードを装備した製品もありますが、ほとんどがペン入力デバイスを併せ持っており、その多くが「抵抗膜方式センサー」によるものです。
一方、ワコム・ペナブルテクノロジーによるセンサーには、抵抗膜方式センサーにはない、いくつかの独自な特徴があります。この特徴がモバイル機器に抵抗膜方式センサーだけではあり得なかった可能性をもたらします。

抵抗膜方式センサーの課題

抵抗膜方式センサーでは、ディスプレイ前面に重ね合わせた半透明の抵抗膜をスタイラスペンや指で物理的に「押す」ことでスイッチが入ります。
シンプルな構造ですが、抵抗膜方式センサー自体が機器外部に露出されているため、センサーが直接損傷を受けやすく、耐久性に課題が残ります。
また、センサーをディスプレイの前面に重ね合わせなければならないため、ディスプレイの明るさや色表示品質を犠牲にします。この他、
・ディスプレイの端に広いデッドエリアができる
・ディスプレイ/センサー部が厚く、工業デザイン上の制約となりやすい
といった課題があります。

EMR®テクノロジーが課題を克服

EMR®テクノロジーは抵抗膜方式センサーよりも新しい技術で、抵抗膜方式センサーの持つ数々の課題を克服することができます。
まず、センサーユニットがディスプレイの背面に配置されているため、ディスプレイの色品質、明るさが損なわれることなく、元の画面の美しさを100%生かすことができます。
また、抵抗膜方式よりも薄く、軽く、堅牢に製品を製造することができます。
しかも、より低コストです。

  1. 完全非接触型で、ペンがセンサーボードに触れない空中にあっても座標を検出できるので、ディスプレイの前面をガラスやアクリルなど硬質な透明パネルで保護することが可能です。ごみや湿気、衝撃からも保護され、装置全体の信頼性が格段に向上します。
  2. センサーはディスプレイの背面に設置されます。抵抗膜方式センサーのようにセンサーがディスプレイの前面を覆うことがないため、ディスプレイの明るさや色表示品質を損ないません。
  3. ディスプレイの品質を損なわないばかりでなく、バックライトを高輝度に設定する必要がないことから、モバイル機器でもっとも重要な省電力化・長時間稼働を可能にします。
  4. システムの低消費電力稼働は、製品寿命を伸ばすことにも貢献します。
  5. 薄くて軽い製品デザインが可能になります。
  6. コードレスの電子ペンはたいへんシンプルな部品で構成されており、低コストで製造可能です。もちろんバッテリー交換の必要もありません。
  7. 「ペナブルテクノロジー」ブランドの電子ペンは互換性があり、他の機器用のペンでも基本的な操作を行なうことができます。
  8. EMR®テクノロジーによるセンサーは、高精度・高速度サンプリングで座標を検出し緻密な手書き情報として処理することができるため、ジェスチャーとしての認識度も向上します。

屋外利用に適した高輝度・高精細度、モバイル機器に重要な低消費電力、非接触センサーとプロテクションプレートによる防塵、防滴、防振といった堅牢度への期待。これらすべてを併せ持つペン入力デバイスは、EMR®テクノロジーによるセンサーだけです。

EMR®テクノロジーと抵抗膜方式センサーのハイブリッド化がさらなる可能性を実現

抵抗膜方式センサーには、EMR®テクノロジーによるセンサーが持つ高度な機能の代わりに、専用ペンを必要とせず、気軽に指先や普通のペン(センサーを傷つけない程度の)でセンサーをタッチできるという特徴がありました。
そこでワコムは、EMR®テクノロジーによるセンサーに抵抗膜方式センサーを組み合わせた新しいセンサー・システムを開発しました。両方式のコントローラーをコンパクトにまとめ、セットメーカーにおけるペン入力デバイスの選択肢を拡げ、容易にシステムを構成していただけるようにいたしました。